一昨年から犬の保護と飼い主募集のお手伝いをしている場所があります。
ここは農村地区で、裏が山になっており、犬が住み着くには丁度良い場所です。
始まりは、ある方からの1本の電話で応援要請が来たためでした。
野良犬に餌を与えている方が近所にいて、毎年毎年子犬を山で産んでいる。
その度に野良犬にしては可哀想だと全部捕まえて、
子犬の飼い主探しをもう10年近くやっているが、それも限界が来た。
飼い主になってくれそうな方には全部声をかけて飼って来てもらった。
しかし、今回もう心当たりはいないので、手伝ってもらえないだろうか?
というものでした。
その時子犬の飼い主探しを手伝いながら、母犬がいるので保護したいという希望もありました。
友人と電話をかけてこられたMご夫婦とで、子犬の周りに金網の柵を作り、
その中に子犬を入れたまま、母犬を捕まえて、避妊手術もしました。
その母犬の名前は「かあちゃん」。
かあちゃんは、訓練所に2ヶ月預けられ、散歩に行ける様になった頃、保護したいと言われた方の家に
引き取られました。 訓練所に預けたとはいえ、野良犬生活3年以上で、まだまだ脱走の恐れがありました。
柵の中に鎖で繋いでいましたが、ご夫婦は出張が多く、留守の間はご近所の方が散歩に行かれていま
した。 1年後その留守の間にかあちゃんは、散歩中にパニックになり、鎖をつけたまま脱走してしまいました。
脱走しても誰もご飯を与えなければ帰るでしょうと楽観視していましたが、餌を与える人がおり、かあち
ゃんは未だに戻って来ていません。 その餌を与える方にやめてもらえるようお願いしましたが、聞いてもらえず、
かあちゃんは最後の1匹だったはずなのに、
いつの間にやら、他の犬もその餌目当てに住み着くようになりました。
それからは、子犬を産み、オスが4匹にメスが3匹に増え、メスは代わる代わる子犬を産むようになりま
した。 その頃になって、今度は餌を与えていたAさんから子犬の飼い主探しを手伝って欲しいと言われ、餌や
りを辞める事と母犬の避妊手術を条件に、飼い主探しをお手伝いしました。 しかし、犬は7ヶ月に一度子犬を産み、3匹メス犬がいてはきりのない戦いみたいなものでした。
しかも、なついている訳では無いので、近くの友人や保護したいと言われた夫婦で、山の中を駆けずり
回り、子犬を捕獲するのも大変な事でした。 愛護センターも近所の苦情から野良犬捕獲の為何度か入った様で、数匹持ち帰った様です。
センターが入る前に5ヶ月のオスを柵で捕まえた子は「きいちゃん」と呼ばれ、Aさんの庭の柵で飼ってい
ます。 5ヶ月経っての保護なので、全然なついておらず、散歩もまだ行けません。
友人も毎朝出勤前に、馴らしに行きます。
私も時々行って触るのですが、耳の側までが今の所触らせてくれる所です。
室内に入れて人間と触れ合ったり、人間によく馴れた犬と一緒だと馴れるのも早いのでしょうが、現在
室内に入れてもらう事が出来ていません。 今日もおやつを持って行ってみました。
30分くらい背中を撫でたり、話しかけてみましたが、首と耳の後ろの辺までしか撫でることができません
でした。 2009.1.15SP
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